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ZOZOぞんぶんに

さいきん毎日のように間違い電話がかかってくるのです。相手の人はどうやら日本語が不得手な人らしく、日本人ではないのか、日本人だけど不得手なのかよくわからんけれども、とにかくなにを言っているのかほとんど聞き取れません。たぶん女の人。

「コハンタベルゥトコロテショオ~?」とその人はいつも繰り返すので、たぶんレストランかなにかに予約をとりたいのでしょう。その人の持っているレストランガイドみたいな本にそれはもうおいしい料理を出すらしいお店が載ってて、その電話番号が私の電話番号によく似ているのでしょう。

 

毎回違いますよって、私もなぜか相手のカタコトがうつってしまって写ルンですになって、普段より高めの声で「チガイマスヨォ~」みたいに答えるんだけれども、次の日またかかってきます。

いつまでたってもそのレストランに電話が繋がらなくて、間違い電話の人はさぞお困りのことでしょう。そのレストラン、いやもしかしたら割烹かもしれんけど、茶屋かもしれんけど。

全然関係ないけど私の地元佐賀県にかつて「相撲茶屋・大地」というお店があって、ごっつあんですとか言ってしきりにテレビのコマーシャルを流してたんですけど、あのお店は今もあるんでしょうか。そんなこと俺(orミー)に聞かれても困るぜとお思いでしょうが、コマーシャルを見た限りでは、お店のど真ん中に土俵が設置してあるのが売りのようでした。行ったことはない。

あとそのコマーシャルでは、料理がミニSLで運ばれてくるのでキッズが大喜びやみたいなことも言っていました。相撲とSLの関連性とは。S(すもう)L(ラブ)という意味でしょうか。SUMO LOVE でしょうか。SUMO LUV かもしれないですね。どっちでもいいですね。

 

とにかくどうにもこうにもそのレストランに辿りつけないので、間違い電話の人はもう何日もずっと腹ペコなんじゃないかなと思うと、私は不憫でならないのです。

私がそのレストランを知ってるなら104ばりに電話番号を案内してあげるんですけど、職場の電話番で鍛えたガラガラボイスでもってご案内してさしあげるんですけど、なんせ知らないもんで、今日も間違い電話の人は空腹を抱えたまま眠れない夜を過ごしているんです。おなかグーつって。

ちなみに私は空腹がある一定の基準を超えると「ンゴギュギュンイギィー」みたいな音が鳴るので、昔その音を聞きつけた人が「咆哮が聞こえるッ! 熊が里におりてきとるぞ!」とか騒いだあげく突然の熊ハントがはじまって困惑したことがありました。私は腹に熊を飼う女だ。(カッコE!)

 

だから次かかってきた時はね、私思い切って「そうですよ」って答えてみようと思ってます。そうです私がコハンタベルゥトコロですと。寺地食堂です。間違い電話の人が家に来たら、何も言うな、わかってる、私も腹に熊を飼う身、空腹の辛さはぞんぶんに、ぞぞんぶんに、ZOZOぞんぶんにわかっているよと頷きながらスープをスッと差し出そうと思う。スッとね。