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財布の紐と同じくぎゅんと

五月の二日から六日のあいだ、故郷(佐賀県)へ息子を連れて遊びに行っていて、五日の朝に母の友人から「はるなちゃんが新聞にのってるよー」という電話がかかってきたので見てみたら、インタビューされた時の記事がのってました。

そのインタビューは四月の下旬に受けたもので、いつ新聞に載るのかは知らなかったのでびっくりしました。広げてみたら記事の写真の私は喋っている途中らしく口を開けてアホみたいな顔をしていたので二度びっくりしました。

大阪で留守番中の夫にLINEで「口開いてる写真がつかわれていた」と画像つきで報告したら「むしろ君らしくて良い」みたいなことを言われたので、そうか私はいつもこんなアホみたいな顔で生きてるんだな、と瞠目しました。今後は財布の紐と同じく表情筋をぎゅんと引き締めていこうと思います。

 

電話をしてきた母の友人は「応援しとるよー」と言って笑っていて、ハイがんばります、と答えながら横を見たら母もニコニコ笑っていて、だから、口は開いてたけど新聞にのって良かったなと思いました。

 

たいていの人はそうだと思うんですけど普通に生活していてインタビューされる機会なんて無いので、「取材が入りますよ」とポプラ社の人に教えられたその日から毎日「あ~なんか難しい質問とかされたらどうしよう~いやだな~」と食事中も飯粒を口の端からベロベロこぼしながら心配していたのですが、見かねた夫が「返答に困ったら『うんこ!』って言ったらいいよ」とアドヴァイスをくれたので、東京行きの新幹線の中では席に座ってずっと「うんこ…うんこ…」って呟いていました。尋常ならざる便意と静かに(しかし激しく)戦う女みたいになっていました。

難しい質問はされなかったので、初対面の人に向かってうんこって言わずに済みました。よかったです。夫はすごいです。今度フェイスブックに「なんだかんだで優しい夫君。。*゚+.*.。☆いつもアリガトウ☆゚+..。*゚+」とか気持ち悪いことを書き連ねて100ぐらい「いいね!」されようと思います。友達五人ぐらいしかいねえけど。

 

前の記事でも佐賀では基本的に庭で過ごしていたと書きましたが、春はいろんな花が咲いているので毎日見ていても全然飽きなかったです。アザミとかキンポウゲとかがそれはもう野放図に咲いていて、「美しい花が咲いている」という言葉を使わずに、読んでいる人の頭の中に美しい花を咲かせるような文章が書きたいわよネェ~、みたいなことを考えました。

 

佐賀に到着したその日に、親戚のおじさんが数週間前に亡くなっていたことを聞かされました。病気になっていたことも知らなかった。はるなの本を楽しみにしてたんだよ、と母に言われて、間に合わんかったやん、と思いました。こういう「間に合わんかったやん」は後々までひっかかるんだよ、とも思いました。だから伝えられる人には伝えときます。伝えられるうちに伝えときます。いつも読んでくれてありがとうございます。あと本は来月の15日ぐらいに発売されるみたいです。おわりです。